葡萄畑ぶどうばたけ)” の例文
圭介の空け切った眼には、そこら一帯の葡萄畑ぶどうばたけの間に五六人ずつみのをつけた人達が立って何やら喚き合っているような光景がいかにも異様に映った。
菜穂子 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
牧場の周囲に板状の岩片を積んだ低い石垣いしがきをめぐらし、出入り口にはターンパイクがこしらえてあった。日当たりのいい山腹にはところどころに葡萄畑ぶどうばたけがある。
旅日記から (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
この名づけ親というのは、無愛想ぶあいそうな、孤独なじいさんで、生涯を、魚捕うおとりと葡萄畑ぶどうばたけで過ごしている。彼は誰をも愛していない。我慢がまんができるのは、にんじん一人きりだ。
にんじん (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)
何度となく山をじのぼったり、深い渓谷に沿って走ったり、又それから急にひらけた葡萄畑ぶどうばたけの多い台地を長いことかかって横切ったりしたのち、っと山岳地帯へと果てしのないような
風立ちぬ (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
彼らは、その日の日課を葡萄畑ぶどうばたけで終えるのである。
にんじん (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)