萌黄純子もえぎどんす)” の例文
おそしとまたれける頃は享保きやうほ十一丙午年ひのえうまどし四月十一日天一坊は供揃ともぞろひして御城代の屋敷やしきおもむく其行列そのぎやうれつには先に白木しらき長持ながもちさを萌黄純子もえぎどんす葵御紋付あふひごもんつき油箪ゆたん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
働くにぞ大膳は元來短氣たんきの性質なれば無念むねん骨髓こつずゐてつすれども伊賀亮が戒めしは此所ここなりと憤怒ふんどこらへ居たりける斯て八山の天一坊が行列には眞先に葵の紋を染出せし萌黄純子もえぎどんす油箪ゆたん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)