菎蒻こんにやく)” の例文
『エ、おい、べら棒な。う見えても急所だぜ。問屋の菎蒻こんにやくぢやあるめいし、無價ただで蹈まれて間に合ふけえ』。
二十三夜 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
味噌みそ小買こがひをするは、しちをおくほど恥辱ちじよくだと風俗ふうぞくなりしはずなり。豆府とうふつて半挺はんちやう小半挺こはんちやうとてる。菎蒻こんにやく豆府屋とうふやにつきものとたまふべし。おなじなか菎蒻こんにやくキツトあり。
寸情風土記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
徒然つれ/″\な舟の中は人々の雑談で持切つた。就中わけても、高柳と一緒になつた坊主、茶にしたやうな口軽な調子で、柄に無い政事上の取沙汰とりざた菎蒻こんにやくのとやり出したので、聞く人は皆な笑ひ憎んだ。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)