荒木あらき)” の例文
一年生の荒木あらきと三、お前ら何しとる! こらツ、三年の吉川静江よしかはしづえ、今お手玉を出しちやいかん! 四年の太田おほた! 二年の松井まつゐ! みんなチヤンとしてこつちを見い!
先生と生徒 (新字旧仮名) / 槙本楠郎(著)
冬になれば頑固な石の暖炉シユミネへ今でも荒木あらきを投げ込むので何処どこを眺めても煤光すゝびかりきたなく光つてゐる中へ
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
何故なぜですか? 承りたいものですが」と荒木あらき夫人はみるみるふくれあがった。
少年・春 (新字新仮名) / 竹久夢二(著)
トタンと荒木あらきの柱とのあひだ
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
荒木あらきぞ弓のはずちがひ
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
四方の壁には昔から此処ここで飲んだ幾多の漫画家の奇怪千ばんな席がきが縦横に貼られ、傷だらけの薄ぎたな荒木あらきの卓の幾つと粗末な麦藁の台の椅子の二十ばかりとが土間に散らばつて居る。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
「ああ、あの荒木あらきの奥さん、あれにはまた弱って仕舞うねえ」
少年・春 (新字新仮名) / 竹久夢二(著)