すね)” の例文
一歩ごとに体躯からだを前に傾けて男はのそのそと歩む、その長いすねはかねての遅鈍な、骨の折れる百姓仕事のためにねじれて形をなしていない。
糸くず (新字新仮名) / ギ・ド・モーパッサン(著)
けれども着手の處、着手の處とり詰めて、人々各自が其の志す所の道程に於て或點を認め出した方が妙味が有るで有らう。なんじすねあり、伱、歩むべし、伱、手あり、伱、捉る可しである。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)