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脂下
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やにさ
ふりがな文庫
“
脂下
(
やにさ
)” の例文
自分の手柄に
脂下
(
やにさ
)
がる万七に案内されて、ともかくも、引取手もなく、
筵
(
むしろ
)
を掛けたままにしてある二人の死骸を見ました。
銭形平次捕物控:091 笑い茸
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
西門慶は「その道にかけての俺を今知ったか」といわぬばかりに、ヘラヘラ
脂下
(
やにさ
)
がった顔してその日は戻って行った。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
竪川の——その頃はよく澄んでいた水に、ポンと
針
(
はり
)
を
投
(
ほう
)
って、
金煙管
(
きんぎせる
)
を
脂下
(
やにさ
)
がりに
啣
(
くわ
)
えたことに何の変りもありません。
銭形平次捕物控:069 金の鯉
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
閉め切った納戸の前に
座蒲団
(
ざぶとん
)
を敷いて、少し
脂下
(
やにさ
)
がりに安煙草の輪を吹いております。
銭形平次捕物控:006 復讐鬼の姿
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
もっとも
漆
(
うるし
)
のような宵闇の中で、いつもの短い
煙管
(
きせる
)
でなく、長い
朱羅宇
(
しゅらお
)
の煙管を横っちょへ
脂下
(
やにさ
)
がりにくわえていましたから、曲者は煙草の火へ見当を付けて、私の眼のつもりで
銭形平次捕物控:019 永楽銭の謎
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
少し
脂下
(
やにさ
)
がりに
銀煙管
(
ぎんぎせる
)
を噛んで、妙に含蓄の多い微笑を送ります。
銭形平次捕物控:007 お珊文身調べ
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「路地の足跡や、川の中の短刀はみんなその浪人が見付けてくれました。見掛けによらない才智者で、うんと
褒
(
ほ
)
めてやると、——こいつは兵法の一つだから、何でもないよ、なんて
脂下
(
やにさ
)
がっていましたが」
銭形平次捕物控:137 紅い扱帯
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
八五郎を出してやると、平次はまた帳場に
脂下
(
やにさ
)
がります。
銭形平次捕物控:071 平次屠蘇機嫌
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
ガラッ八は元のまま八畳に
脂下
(
やにさ
)
がっていたのです。
銭形平次捕物控:046 双生児の呪
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
八五郎は少しばかり
脂下
(
やにさ
)
がりました。
銭形平次捕物控:053 小唄お政
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
脂
常用漢字
中学
部首:⾁
10画
下
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
“脂”で始まる語句
脂
脂肪
脂汗
脂粉
脂切
脂臭
脂肉
脂身
脂気
脂燭