“脂燭”の読み方と例文
読み方割合
ししょく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして、嫁方の庭燎にわびの火を、途上で、こちらの脂燭ししょくに移し取った騎馬の使者は、それを先に持ち帰って、初夜のとばりの燈台に点火しておく。
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
聟どのの家から大事に消えぬように持って来た脂燭ししょくともしを、すぐ婚家のが、その家の脂燭に移しともして、奥へかけこんでゆく。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
松明たいまつのほかに、脂燭ししょくの用意もしてありましょうな。裸火にしては持ち歩けぬゆえ、消えぬよう、明りに紙覆おいをかけて、嫁君のお家まで持ってゆく。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)