“胸開”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
むねあき50.0%
むなあき50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一人は胸開むねあきの狭い。模様のある胴衣チョッキを着て、右手の親指を胴衣のぽっけっとへ突き込んだままひじを張っている。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
下は仕立したておろしのフロックに、近頃流行はやる白いスリップが胴衣チョッキ胸開むねあきを沿うて細い筋を奇麗きれいにあらわしている。高柳君はなるほどいい手際てぎわだとうらやましく眺めていた。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
焦茶こげちゃの中折が鴨居かもいを越すほどの高い背をして、薄暗い廊下のはずれに折目正しく着こなした背広の地味なだけに、胸開むなあきの狭い胴衣チョッキから白い襯衣シャツと白いえりが著るしく上品に見える。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)