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胸算用
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むなさんよう
ふりがな文庫
“
胸算用
(
むなさんよう
)” の例文
博士は
胸算用
(
むなさんよう
)
をしながら、
暴
(
やけ
)
に
洋杖
(
ステツキ
)
を
揮
(
ふ
)
りまはした。
洋杖
(
ステツキ
)
が何かに当つたやうに思つてよく見ると、それは電信柱であつた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
逢はれないものだと思つてゐれば、不思議に逢ふ事が出来るものだ。しかし皮肉な運のやつは、さう云ふおれの
胸算用
(
むなさんよう
)
も見透かしてしまふかも知れないな。
好色
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
長火鉢に寄っかかッて
胸算用
(
むなさんよう
)
に余念もなかった
主人
(
あるじ
)
が驚いてこちらを向く暇もなく、広い
土間
(
どま
)
を
三歩
(
みあし
)
ばかりに
大股
(
おおまた
)
に歩いて、
主人
(
あるじ
)
の鼻先に突ったッた男は年ごろ三十にはまだ二ツ三ツ足らざるべく
忘れえぬ人々
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
僅か金十二兩
貸
(
かし
)
てあるゆゑ流れになりて
賣
(
うり
)
拂へば金四十五兩は
儲
(
まう
)
かるなり其四十五兩の金子は皆己が
懷中
(
ふところ
)
へ
入
(
いれ
)
帳面面
(
ちやうめんづら
)
は筆の先にて
能
(
よき
)
樣
(
やう
)
にごまかし置んとの
胸算用
(
むなさんよう
)
夫と云も平生文右衞門は一文二文の
袖乞
(
そでごひ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
だが、実をいふと、カアネギイはその折にはもうヘツケル教授の事も自分の眼の前にゐる客の事も忘れて、鉄の値段でも
胸算用
(
むなさんよう
)
してゐるらしかつた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
胸
常用漢字
小6
部首:⾁
10画
算
常用漢字
小2
部首:⽵
14画
用
常用漢字
小2
部首:⽤
5画
“胸算”で始まる語句
胸算