老狐ろうこ)” の例文
そうって、勝平は叮嚀に言葉を切った。老狐ろうこばかそうと思う人間の前で、木の葉を頭からかぶっているような白々しさであった。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
第四種(鳥獣編)妖鳥、怪獣、魚虫、火鳥、雷獣、老狐ろうこ九尾狐きゅうびのきつね白狐びゃっこ古狸ふるだぬき腹鼓はらつづみ妖獺ようだつ猫又ねこまた天狗てんぐ
妖怪学講義:02 緒言 (新字新仮名) / 井上円了(著)
古来その中に老狐ろうこ住すと伝え、その傍らを通過せるもの往々誑惑きょうわくせられて、家に帰らざることがある。
おばけの正体 (新字新仮名) / 井上円了(著)