老夫婦としよりふうふ)” の例文
大船おほふなくや老夫婦としよりふうふ逸早いちはやおしずしと辨當べんたうひこんだのを自分じぶんその眞似まねをしておなじものをもとめた。
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
弟は一人前なかったので婿養子をしたが、婿むこと舅の折合が悪い為に、老夫婦としよりふうふは息子を連れて新家に出た。いまき崩されて片々ばらばらに売られつゝあるうちが即ち其れなのである。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
己が娘に己が貰った婿ながら、気が合わぬとなれば仇敵より憎く、老夫婦としよりふうふは家財道具万端好いものはみなひきたくる様にして持って出た。よく実る柿の木まで掘って持って往った。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)