縞銘仙しまめいせん)” の例文
軽気球の繋がれてゐるのは、この三階の物干台で、朝と夕方には、縞銘仙しまめいせんの筒つぽの着物を着たここの主人が蒼白あをじろい顔を現して操作を行ふ。
日本三文オペラ (新字旧仮名) / 武田麟太郎(著)
この人も着物ないはずやのんに縞銘仙しまめいせん単衣ひとえを着てキチンとしてましたのんは、あとで聞きましたのんですが宿の男衆おとこしゅの着物を一時いっとき借ってましたんやそうです。
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
それは袖畳そでだたみにしたのではなく、ごく乱暴に丸めたもので、僕が一目見てこいつは曽恵子さん自身が丸めたものではないなと考えた通り、しらべて見ると、その縞銘仙しまめいせん単衣ひとえものの中には
悪霊 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
縞銘仙しまめいせん半襟はんえりつきに、引掛帶ひつかけおびして、らつしやい。
婦人十一題 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)