縁辺えんがわ)” の例文
真蔵は銘仙の褞袍どてらの上へ兵古帯へこおびを巻きつけたまま日射ひあたりの可い自分の書斎に寝転ねころんで新聞を読んでいたがお午時ひる前になると退屈になり、書斎を出て縁辺えんがわをぶらぶら歩いていると
竹の木戸 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
すると少女むすめ身体からだの具合が少し悪いと言ってふさいで、奥の間にひとり、つくねんと座っていましたが、低い声で唱歌をやっているのを僕は縁辺えんがわに腰をかけたままいていました。
牛肉と馬鈴薯 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
縁辺えんがわに席を与えて、まず麦湯一杯、それから一曲を所望した。
女難 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)