“午時”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひる50.0%
ひるどき25.0%
ごじ16.7%
うまのとき8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
午時ひるもややかたぶきぬれど、待ちつる人は来らず。西に沈む日に、宿り急ぐ足のせはしげなるを見るにも、かた七九のみまもられて心へるが如し。
晩夏の午時ひるどき。石欄より登り来る階段の上にはデジデリオ、アントオニオ、バチスタ、パリスの四人茵絨毯しとねの上に寝そべりている。
この年十月十八日に成善が筆札ひっさつの師小島成斎が六十七歳で歿した。成斎は朝生徒に習字を教えて、ついで阿部家のやかたに出仕し、午時ごじ公退して酒を飲み劇を談ずることを例としていた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
午時うまのとき吹上堤を過ぐ。左は林近く田野も甚ひろからず。荒川の流遠くより来る。右は山林遠く田野至て濶く、溝渠縦横忍城をしじやう樹間に隠顕して、遠黛ゑんたい城背に連続す。四里八丁熊谷駅。絹屋新平の家に投宿す。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)