縁外えんそと)” の例文
そのうちに道傍みちばたに地蔵様のお堂がありましたからその縁外えんそとあがって、そこで一夜を明すことにしました。
三人兄弟 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
その夜、何も知らぬ門野は、又しても私の寐息ねいきを窺いながら、雪洞をつけて、縁外えんそとの闇へと消えました。
人でなしの恋 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
最愛最惜の夫人の、消息の遅さを案じて、急心せきごころに草をじた欣七郎は、歓喜天の御堂より先に、たとえば孤屋ひとつや縁外えんそとの欠けた手水鉢ちょうずばちに、ぐったりとあごをつけて、朽木の台にひざまずいて縋った、青ざめた幽霊を見た。
怨霊借用 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)