経史けいし)” の例文
若年のうちに既に幕府の医官西玄哲にしげんてつの門に入って外科を修め、また宮瀬龍門みやせりゅうもんという人から経史けいしを学び、すぐれた才能を示したのでした。
杉田玄白 (新字新仮名) / 石原純(著)
成善は経史けいし兼松石居かねまつせききょに学んだ。江戸で海保竹逕かいほちくけいの塾を辞して、弘前で石居の門をたたいたのである。石居は当時既に蟄居ちっきょゆるされていた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
儒者が経史けいしの講釈しても聴聞しようと云う者もなく、漢学書生を見れば唯可笑おかしく思うのみ。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
成善は二年ぜんから海保竹逕ちくけいに学んで、この年十二月二十八日に、六歳にして藩主順承ゆきつぐから奨学金二百匹を受けた。おもなる経史けいし素読そどくおわったためである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
或は経史けいしを読み或は兵書を講じ、騎馬きば槍剣そうけん、いずれもその時代に高尚こうしょうなづくる学芸に従事するが故に、おのずから品行も高尚にしていやしからず、士君子しくんしとして風致ふうちるべきもの多し。
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)