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素通
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すどおり
ふりがな文庫
“
素通
(
すどおり
)” の例文
私のように何も無い者は、生活に疲れて
路傍
(
みちばた
)
に倒れて居ても、
誰一人
(
たれひとり
)
振向いて見ても呉れない。皆
素通
(
すどおり
)
して
匇々
(
さッさ
)
と行って了う。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
あんまり身を入れて話をする——聞く——していたので、邪魔になっては、という遠慮か、四五人こっちを
覗
(
のぞ
)
いては、
素通
(
すどおり
)
をしたのがあります。
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
この辺は
河岸縁
(
かしっぶち
)
の
三日月長屋
(
みかづきながや
)
も同然
滅多
(
めった
)
に
素通
(
すどおり
)
の出来る処じゃないんだが、今日はこうして安閑と煙草が
呑
(
の
)
んでいられるたア何だか拍子
抜
(
ぬけ
)
がして
狐
(
きつね
)
にでもつままれたようだ。
散柳窓夕栄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
日和見
(
ひよりみ
)
、そのうちに芥川賞
素通
(
すどおり
)
して、拙稿返送という憂目、再三ならずございました。
創生記
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
と、半分白い目で天を仰いで、拗ねたようにそのまま
素通
(
すどおり
)
。
浮舟
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
素
常用漢字
小5
部首:⽷
10画
通
常用漢字
小2
部首:⾡
10画
“素”で始まる語句
素人
素
素直
素性
素振
素気
素朴
素足
素姓
素破