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粉白粉
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こなおしろい
ふりがな文庫
“
粉白粉
(
こなおしろい
)” の例文
髪をくしけづり、
粉白粉
(
こなおしろい
)
もつけて、また、急いで食堂へ戻つたが、網戸を
叩
(
たた
)
く白い蛾の
気忙
(
きぜ
)
はしい羽音だけで、広い食堂は
森閑
(
しんかん
)
としてゐる。
浮雲
(新字旧仮名)
/
林芙美子
(著)
妹を非難する新子の心も、鏡台の前の各々好もしい形をしたマックス・ファクターのクリームやローションや
粉白粉
(
こなおしろい
)
の瓶の形の好もしさに緩和された。
貞操問答
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
いいわけしながら、思い出したように
粉白粉
(
こなおしろい
)
をはたくこともあった。以前は見せたことのない態度だった。
妻の座
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
鏡台の引出しには「
菊童
(
きくどう
)
」という、さらりとした薄い
粉白粉
(
こなおしろい
)
と、しょうえんじがお皿に入れてあった。
旧聞日本橋:03 蕎麦屋の利久
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
大きい鏡があったので、ダリアはそこで
繃帯
(
ほうたい
)
を気にしながら、
硫酸
(
りゅうさん
)
の焼け跡のある顔へ
粉白粉
(
こなおしろい
)
を叩いた。そして入口の扉を押して、廊下に出た。その
途端
(
とたん
)
にダリアはハッと
駭
(
おどろ
)
いて
赤外線男
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
座敷に点々とおちている血の
雫
(
しずく
)
の上へ、パッパッと一杯に
粉白粉
(
こなおしろい
)
をふりかけておくと、ぺったり長襦袢のまま直人の枕元へ座って、さもさもじれったそうに、白い二の腕を髪へやった。
流行暗殺節
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
畳の上に落ちていた赤い
羅紗
(
ラシャ
)
の紙入を開けると、小菊が二三枚と、
粉白粉
(
こなおしろい
)
と、
万能膏
(
ばんのうこう
)
の貝と、小判形の赤い
呉絽
(
ごろ
)
の布と——その布の裏には、ベットリ膏薬が付いているではありませんか。
銭形平次捕物控:124 唖娘
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
サイゴンで買つた、ミッチェルの口紅や、
粉白粉
(
こなおしろい
)
を、近々好便を選んで内地へ送つてやりたいと、富岡は妻の邦子に、そんな事も書き添へてやりたかつた。
浮雲
(新字旧仮名)
/
林芙美子
(著)
ゆき子は、おせいの
粉白粉
(
こなおしろい
)
やパフを遠慮なく使つてゐる。女と云ふ動物は、無神経そのもので、恥を知らないものなのだなと、ゆき子の無遠慮さが不快だつた。
浮雲
(新字旧仮名)
/
林芙美子
(著)
粉
常用漢字
小5
部首:⽶
10画
白
常用漢字
小1
部首:⽩
5画
粉
常用漢字
小5
部首:⽶
10画
“粉白”で始まる語句
粉白
粉白石之助