では、筑前守秀吉ちくぜんのかみひでよしは、かならずしも、悪意があって勝頼のゆくえをたずねさせたのではなかろう……と伊那丸いなまるも心がとけ、忍剣にんけん龍太郎りゅうたろうも、さらばと、そのしたがうことになった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
じしんはとおく戦陣せんじんたびにあるとも、留守るす町人ちょうにん百姓ひゃくしょうや女子供には、こうして、春は春らしく、平和にのんきに景気けいきよく、今宮祭いまみやまつりができるようにしておくのも、つまり、筑前守秀吉ちくぜんのかみひでよし
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おりから、裾野すそのにいた鏃鍛冶やじりかじ卜斎ぼくさいも、柴田しばたの家中へひきあげて、北庄城ほくしょうじょうでは雪解ゆきどけとともに、筑前守秀吉ちくぜんのかみひでよしと一戦をなす用意おさおさおこたりなく、国境のせきはきびしい固めでござります
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
丹波国にある惟任日向守これとうひゅうがのかみの働きをみろ、天下に面目をほどこしているではないか。次には山陽数ヵ国を平定している筑前守秀吉ちくぜんのかみひでよしにもじたがよい。小身でも池田勝三郎は、花隈はなくま城を攻めおとしている。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
筑前守秀吉ちくぜんのかみひでよしの陣所だった。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)