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笹叢
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ささむら
ふりがな文庫
“
笹叢
(
ささむら
)” の例文
なぜといえば、いましも金明泉のほとりから、
笹叢
(
ささむら
)
をガサガサ分けてでてきたのは、
呂宋兵衛
(
るそんべえ
)
の
残党
(
ざんとう
)
どころか、大せつな大せつな
鞍馬
(
くらま
)
の
竹童
(
ちくどう
)
。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
竹童、龍太郎から受けとった
狼煙筒
(
のろしづつ
)
を、ふところに
納
(
おさ
)
めると、またまえにでてきた
笹叢
(
ささむら
)
のなかへ、ガサガサと
熊
(
くま
)
の子のように姿をかくしてしまった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
彼が耳にしたのは、
離亭
(
はなれ
)
の裏かと思われる辺に聞えた二度目の異様な響きで、とたんに、鹿のような迅い影が、築山の
笹叢
(
ささむら
)
を突いてどこかへ消えていたのである。
私本太平記:05 世の辻の帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
暁風に吹かれて一面な
篠
(
しの
)
の
笹叢
(
ささむら
)
がつづく十国峠の背なかを放浪しているのでありました。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その布令が、きょうも夕方のうす暗いころに廻った、
四明
(
しめい
)
ヶ
岳
(
だけ
)
の雪もすっかり落ちて、春の夜のぬるい
夜靄
(
よもや
)
が草むらや
笹叢
(
ささむら
)
から湯気のように湧いている晩である。——やがて初更の鐘が合図。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
笹
漢検準1級
部首:⽵
11画
叢
漢検準1級
部首:⼜
18画
“笹”で始まる語句
笹
笹藪
笹屋
笹縁
笹子
笹野
笹紅
笹鳴
笹山
笹穂