“端渓”の読み方と例文
読み方割合
たんけい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
幸子はふと、姉の取り出した箱の中から端渓たんけいすずりが現れたのを見ると、父がそれを買わされた時の情景を思い浮かべた。
細雪:01 上巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
あやながら端渓たんけいで、よく洗ってあるのもたしなみですが、墨は親指おやゆびほどではあるが唐墨のかけらに違いなく、筆も一本一本よく洗って拭いてあります。
「若い時に高泉こうせんの字を、少し稽古けいこした事がある。それぎりじゃ。それでも人に頼まれればいつでも、書きます。ワハハハハ。時にその端渓たんけいを一つ御見せ」
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)