突端とっぱし)” の例文
彼は屋上の突端とっぱしへ出て、どこから出したのか、両手に真赤な小旗を持ち、まるで旗信号でもする様に、しきりとそれを打振っている。
黄金仮面 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「どの道貴下には御用はござりますまいなれど、大崩壊おおくずれ突端とっぱしにらみ合いに、出張っておりますあのいわを、」
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
昇って見れば、下から見た程危いこともなく、二人はその突端とっぱしに立って、向う側の山に向って、大声に万歳を叫んだものだ。
白髪鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
なぜというに、いま、樹立こだちの中を出ますと、高縁の突端とっぱしに薄汚れたが白綸子しろりんず大蒲団おおぶとんを敷込んで、柱を背中に、酒やけの胸はだけで、大胡坐おおあぐらいたのはやぶの中の大入道。
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)