空手くうしゅ)” の例文
それでいつの間にかこの犬に対するさとりを開いたのです、犬がほえる彼れ始めは熱心でなくほえている、その機先をせいして、こちらから突然襲撃するのです、何空手くうしゅでもかまわないです
竹乃里人 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
空手くうしゅで、他人ひと助力たすけをかりずに働かなければならないものには、それほど手固い用意も必用だったであろうが、その場合の祖母の意見は、もうここまで来たという祖父の気のゆるみを
空手くうしゅにして鋤頭じょとうれ」とか、「隻手せきしゅの声を聞け」とか、「無絃の琴を弾ぜよ」などという。論理の判断では到底解決がつかぬ。なぜこういう不思議な問いを出すのか、出さねばならないのか。
民芸四十年 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)