ケガ)” の例文
郎女は、貴族の姫で入らせられようが、寺の浄域をケガし、結界まで破られたからは、直にお還りになるやうにはハカラはれぬ。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
剣ヲケガス剣家
柳生月影抄 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
浄域をケガした物忌みにこもつてゐる身、と言ふことを忘れさせぬものが、其でも心の隅にあつたのであらう。門のシキミから、伸び上るやうにして、山のの空を見入つて居た。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)