おと)” の例文
旧字:
それからお吉はまた、二人が余りおとなしくして許りゐるので、店に行つて見るなり、少許すこし街上おもてを歩いてみるなりしたら怎だと言つて
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
青大将にやまかがし、ないしは黒蛇またはまむし、どんな猛々たけだけしい毒蛇でも、妾が使えばおとなしくなり、自由自在に働きます。
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
それよりもおとなしく婆さんの手下になって働くんだね。
子をつれて (新字新仮名) / 葛西善蔵(著)
一刻の前をも忘れ、一刻の後をも忘れて、おとなしいお定は疲れてゐるのだ。たゞ疲れてゐるのだ。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)