秋波しうは)” の例文
かれらはまた、日輪に或ひはうしろ或ひはまへより秋波しうはをおくる星の名を、わがかく歌の始めにうたふかの女神めがみより取れり 一〇—一二
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
するとそこにゐた十人ばかりの芸者の中に、始終彼のはう秋波しうはを送る女が一人ひとりあつた。
東京小品 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
細太刀の輕さに風雅の銘を打ちたる六波羅武士の腸をば一指の舞にとろかしたる彼の少女の、滿座の秋波しうはに送られて退まかり出でしを此夜の宴のはてとして、人々思ひ思ひに退出し、中宮もやがて還御くわんぎよあり。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)