眼皺めじわ)” の例文
背を打たれて、おや誰か、と振向いてみると、五十四、五のふとじしな町人が、豊かな福相に、眼皺めじわをたたえて笑っていた。
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
伝右衛門は、物頭役ものがしらやくで、藤兵衛よりはずっと末席だった。老人というほどでもないが、小鬢こびんには白髪しらがが見え、温良な眼皺めじわのなかに、親しみぶかい眸をもった人物だった。
べんがら炬燵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
正成は、あかずんで皮膚も見えない顔に眼皺めじわを描いて、にこにこ言った。
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
夫婦して小首をかしげ合う様を、法師の方は、もう旧情にみちた眼皺めじわ
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
意地悪そうな眼皺めじわに、薄笑いをたたえて云った。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
眼皺めじわ
べんがら炬燵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)