真田昌幸さなだまさゆき)” の例文
「お、家臣かしんの者ではないから、そちはまだ知らぬとみえる。かの信州しんしゅう上田城うえだじょうから質子ちしとしてきている真田昌幸さなだまさゆきのせがれ源次郎がことじゃ」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
戸田采女正うねめのしやう一西かずあきといふと、徳川秀忠について真田昌幸さなだまさゆきを信州上田の城に攻めた智恵者だが、この智恵者の家来に人並外れて蛇をこはがる男があつた。
さきに、上田城の真田昌幸さなだまさゆきそむいて、飼犬に手をかまれたような苦杯をなめたが、数正の離脱は、その比ではない。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「真田源次郎どのとおおせあると、上田うえだ城主じょうしゅ真田昌幸さなだまさゆきどののご一、秀吉公の手もとでやしなわれているとうわさにききましたが、その源次郎どのでござるか」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ところが、上田の真田昌幸さなだまさゆきや、その子幸村ゆきむらなどの一族は、がんとして、これに抗し
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そのとき彼のまわりには、ことし十六になる嫡男の太郎信勝だの、宿将真田昌幸さなだまさゆき、小山田信茂のぶしげ、長坂長閑ちょうかんなどもいて、何か評議中らしかったが、茅村ちむらつぼねが立ちかける前に、信勝は、つと進んで
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)