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眇目
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めつかち
ふりがな文庫
“
眇目
(
めつかち
)” の例文
眇目
(
めつかち
)
の東川も、意地惡い興味を覺えた樣な顏をして、默つてそれを眺めた。秋野は煙管の雁首を見ながら煙草を喫んでゐる。
足跡
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
跛足で
眇目
(
めつかち
)
で、自分の身體一つしか持つてないこの男が、名主の祕藏娘に
懸想
(
けさう
)
するとは、物事が少しどうかして居ります。
銭形平次捕物控:270 転婆娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
眇目
(
めつかち
)
の東川も、意地悪い興味を覚えた様な顔をして、黙つてそれを眺めた。秋野は煙管の
雁首
(
がんくび
)
を見ながら煙草を
喫
(
の
)
んでゐる。
足跡
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
「不幸中の幸ひで、
眇目
(
めつかち
)
にならずに濟みましたが、得物は内儀の時の薄刄と違つて、
簪
(
かんざし
)
のやうなもので突いたさうです」
銭形平次捕物控:330 江戸の夜光石
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
その若者が
何彼
(
なにか
)
と
冷評
(
ひやか
)
しかけるのを、
眇目
(
めつかち
)
の重兵衞が大きい眼玉を剥いて叱り附けた。そして、自分一人夜更まで殘つた。
赤痢
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
▼ もっと見る
輕口の上手で、
眇目
(
めつかち
)
で
跛者
(
びつこ
)
で、見るかげもない男ですが、使ひやうによつては、成程調法な男かもわかりません。
銭形平次捕物控:301 宝掘りの夜
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
その若者が
何彼
(
なにか
)
と
冷評
(
ひやか
)
しかけるのを、
眇目
(
めつかち
)
の重兵衛が大きい眼玉を
剥
(
む
)
いて叱り付けた。そして、自分一人夜更まで残つた。
赤痢
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
八五郎の頭には、初めて智慧が
閃
(
ひら
)
めきました。曲者はこの
跛足
(
びつこ
)
で
眇目
(
めつかち
)
の、不景氣な巾着切の外にはありません。
銭形平次捕物控:307 掏られた遺書
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
その外に遠い親戚だという
眇目
(
めつかち
)
な男がゐた。警察の小使をした事があるとかで、夜分などは「現行警察法」といふ古い本を繙いてゐる事があつた。
札幌
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
まだ三十五六といふのに、
眇目
(
めつかち
)
で
跛足
(
びつこ
)
で、虫喰ひ頭の
禿
(
はげ
)
ちよろで、まことに見る影もない男だつたのです。
銭形平次捕物控:307 掏られた遺書
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
ケロリとして居ましたよ、尤も、
跛者
(
びつこ
)
で
眇目
(
めつかち
)
のくせに、一と頃はお孃さんに夢中になつて、隙見を
銭形平次捕物控:270 転婆娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
其一軒は、
東
(
ひがし
)
といつて、
眇目
(
めつかち
)
の老人の
頑固
(
つむじまがり
)
が村人の気受に合はなかつた。
刑余の叔父
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
野
幇間
(
だいこ
)
も兼ねてゐる、
跛者
(
びつこ
)
で
眇目
(
めつかち
)
で、リゴレツトに
丁髷
(
ちよんまげ
)
を結はせたやうな中年者でした。
銭形平次捕物控:301 宝掘りの夜
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
なか/\のお世辭ですが、
眇目
(
めつかち
)
で、
跛足
(
びつこ
)
で少し
傴僂
(
せむし
)
で、まことに見る影もありません。
銭形平次捕物控:307 掏られた遺書
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「何んだえ、その一と目千兩といふのは。
眇目
(
めつかち
)
が千兩箱の夢でも見たと言ふのか」
銭形平次捕物控:213 一と目千両
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
“眇目”の意味
《名詞》
片目。隻眼。
(出典:Wiktionary)
眇
漢検1級
部首:⽬
9画
目
常用漢字
小1
部首:⽬
5画
“眇目”で始まる語句
眇目鍛冶