目顔めがお)” の例文
旧字:目顏
「それ、御代参で御座いますよ。宗匠、分りましたか。二人は御代参……ね、厄除の御守りを頂くので御座いますよ」と目顔めがおで注意を加えた。
悪因縁の怨 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
姉の円髷ばかり、端正きちんとして、とおりを隔てて向合むかいあったので、これは弱った——目顔めがお串戯じょうだんも言えない。
甲乙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
また校長室を目顔めがおでおしえ、つい今のさっきまで片岡先生の机をしらべていたのだとささやいた。
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
みこ曾婆加里そばかり目顔めがおがそのさかずきでかくれるといっしょに、かねてむしろの下にかくしておおきになったつるぎき放して、あッというまに曾婆加里そばかりの首を切り落としておしまいになりました。
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)