白菜はくさい)” の例文
はたけに出てあか実付みつき野茨のばら一枝ひとえだって廊下の釣花瓶つりはないけけ、蕾付つぼみつき白菜はくさい一株ひとかぶって、旅順りょじゅんの記念にもらった砲弾ほうだん信管しんかんのカラを内筒ないとうにした竹の花立はなたてし、食堂の六畳にかざる。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
支那には果実の珍しきもの多けれど菜蔬に至つては白菜はくさい菱角りょうかく藕子ぐうし嫩筍どんじゅん等のほかわれまた多くその他を知らず、菜蔬と魚介ぎょかいあじわい美なるもの多きはこれ日本料理の特色ならずとせんや。
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
白菜はくさいはみながら白し月の夜と霜の光にうづだかく積む
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
白菜はくさいはみながら白し月の夜と霜の光にうづだかく積む
白南風 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
白菜はくさいの霜にかがよふ夜明け方ありありきて鳩は眼聰めざと
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
白菜はくさいの霜にかがよふ夜明け方ありありきて鳩は眼聡めざと
白南風 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)