“菱角”の読み方と例文
読み方割合
りょうかく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
金堂のまわりにも塔のまわりにもまた歩廊全体にも、古び黒ずんだ菱角りょうかくの櫺子は、整然とした平行直線の姿で、無数に並列しています。
古寺巡礼 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
滑かな膚が鋭い菱角りょうかくを尖らせ、伏すもの、そばだつもの、横に長きもの、縦に平たきもの、紛然と入り乱れた上を、両手に石を抱いておずおず辿って行く。
黒部川奥の山旅 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
支那には果実の珍しきもの多けれど菜蔬に至つては白菜はくさい菱角りょうかく藕子ぐうし嫩筍どんじゅん等のほかわれまた多くその他を知らず、菜蔬と魚介ぎょかいあじわい美なるもの多きはこれ日本料理の特色ならずとせんや。
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)