白姥しろうば)” の例文
白姥しろうば焼茄子やきなすび牛車うしぐるまの天女、湯宿ゆやどの月、山路やまじ利鎌とがま、賊の住家すみか戸室口とむろぐちわかれを繰返して語りつつ、やがて一巡した時、花籠は美しく満たされたのである。
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
もっと白姥しろうばの家に三晩みばん寝ました。その内も、娘は外へ出ては帰って来て、膝枕ひざまくらをさせて、始終たかって来る馬蠅うまばえを、払ってくれたのを、現にくるしみながら覚えています。
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)