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痰唾
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たんつば
ふりがな文庫
“
痰唾
(
たんつば
)” の例文
哲学者はそれには何とも答へないで、いきなり
痰唾
(
たんつば
)
を
富豪
(
かねもち
)
の顔に吐きかけた。
富豪
(
かねもち
)
は
西洋茄子
(
トマト
)
のやうに
真紅
(
まつか
)
になつて
憤
(
おこ
)
つた。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
カッとお宮の横着そうな面に
唾
(
つばき
)
を吐きかけて、
横素頬
(
よこずっぽう
)
を三つ四つ張り飛ばして、そのまま思いきろうと
咽喉
(
のど
)
まで出しかけた
痰唾
(
たんつば
)
をぐっと押えてまた
呑
(
の
)
み込み
うつり香
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
文「さア大伴氏、
其許
(
そこもと
)
は舅の敵の其の上に、よくも此の文治が面部に
疵
(
きず
)
を負わし、
痰唾
(
たんつば
)
まで吐き掛けたな、今日こそ晴れて一騎討の勝負、
疾
(
と
)
く/\打って来い」
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
転んだ小虎は古杭で、横腹を打って、
顛倒
(
てんとう
)
した。それをお鉄は執念深くも、
足蹴
(
あしげ
)
にして、
痰唾
(
たんつば
)
まで吹掛けた。竜次郎はつくづく此お鉄の無智な圧迫に耐えられなく成った。
死剣と生縄
(新字新仮名)
/
江見水蔭
(著)
『じゃあ云います。……云い
難
(
にく
)
い事なんですが、今朝、師匠が井戸端で、顔をお洗いになった後、ひょいと流して見ると、師匠の吐いた
痰唾
(
たんつば
)
の中に、赤いものが
交
(
まじ
)
っていました』
山浦清麿
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
痰
漢検1級
部首:⽧
13画
唾
常用漢字
中学
部首:⼝
11画
“痰”で始まる語句
痰
痰持
痰壺
痰呵
痰喘
痰咳
痰火
痰瘤
痰切飴