生空なまぞら)” の例文
百「此の野郎め、まア生空なまぞらつかやアがって、此処こゝを瓜の皮だらけにしやアがった、われ瓜食ったな」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
此奴こいつだまして旗下のお嬢様だと出鱈目なことを云って隠れて居るのさ、始めて橋本に逢ったのに舌の長いことを云うから、生空なまぞらつかって泣いて見せてとう/\……關善には内証だよ
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
勝「冗談じゃアねえぜ、生空なまぞらア使って、悠々とおめえ此処こゝに坐って居られる義理か」
あらっぽい仕事だが頭で突いて毒をませ、生空なまぞらを遣って此方こっちの店へ来た所が、山出しの多助の畜生に見顕みあらわされた上からは、わっしア縄にかゝって出るのは承知さ、わっちがどじを組んだって外とは違い
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)