猪鹿しし)” の例文
「高山の峯のたをりに、射部いめ立てて猪鹿しし待つ如」(巻十三・三二七八)の例がある。一首の意は、いま巨椋おおくらの入江に大きい音が聞こえている。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
これより後、淡海の佐佐紀ささきやまの君がおや、名は韓帒からふくろ白さく、「淡海の久多綿くたわた蚊屋野かやのに、猪鹿ししさはにあり。その立てる足は、すすき原の如く、指擧ささげたるつのは、枯松からまつの如し」
猪鹿しし待つと 呉床あぐらにいまし
猪鹿しし伏すと