物件ぶっけん)” の例文
人と人との交際つきあいに趣味のあるのとないのとは、金銭や物件ぶっけん差引勘定さしひきかんじょうの出来ないところにある。いわゆる商売以外のところにある。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
じぶんは身をもって金属Qという、あやしき物件ぶっけんにぶつかり、それを手の中におさえてしまえば、それでいいのであった。そしてそれはいそがねばならない。
金属人間 (新字新仮名) / 海野十三(著)
細工さいく流々りゅうりゅう仕上しあげ御覧ごらん」というが、物件ぶっけんならば、できた仕事で用にたつが、人間はそうはいかぬ。細工さいくする間の心持ちが大切たいせつである。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
その箱の中には、かんじんの物件ぶっけんがはいっていなかった。
金属人間 (新字新仮名) / 海野十三(著)
経済学者に言わすれば、これ需要じゅよう供給きょうきゅうの然らしむるところと、大雑把おおざっぱに一言で解決するであろうが、これを個人々々の場合に当てめると、人の問題は死んだ物件ぶっけんの需要供給とは大いにちがう。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)