爾雅じが)” の例文
予帰朝の直前仰鼻猴ぎょうびざるという物の標品がただ一つ支那から大英博物館に届きしを見て、すなわちその『爾雅じが』にいわゆる蜼たるを考証し
爾雅じがに「男子謂姉妹之子爲出、女子謂姉妹之子爲姪」と云つてある。甥の字はこれに反して頗る多義である。
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
和名鈔わみょうしょうの菫菜で、爾雅じがに、汋食之滑也。疏可食之菜也とあるによって知ることが出来る。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
庭園は抽斎の愛する所で、自ら剪刀はさみって植木の苅込かりこみをした。木の中では御柳ぎょりゅうを好んだ。即ち『爾雅じが』に載せてあるていである。雨師うし三春柳さんしゅんりゅうなどともいう。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
漢土最古の字書といわるる『爾雅じが』に、は猪とあり。『本草綱目』にも豕の子を猪といい、豚といい、豰というと出るから、豕和訓イ、俗名ブタの子が猪、和訓イノコだ。
張華は「三尺以上為糞、三尺以下為地」とも云つてゐる。ふんも亦爾雅じがに「瀵大出尾下」と云つてある。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
爾雅じがに「誰昔昔也」と云つてある。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)