“父母(かぞ)” の例文
又後世に於て、民の、吾が故に由(よ)りて、己が父母(かぞ)を喪(ほろぼ)せりと言はむことを欲せじ。豈に其れ戦勝ちての後に、方(まさ)に大夫(ますらを)と言はむ哉。夫れ身を捐(す)て国を固くせむは、亦(また)大夫(ますらを)ならざらむや。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
諸王、諸臣、及び天下の百姓、悉(ことごと)に長老(おきな)は愛児を失ふが如(ごと)く、塩酢之昧(あぢはひ)口に在れども嘗(な)めず、少幼者(わかき)は慈(う)める父母(かぞ)を亡(うしな)ふが如くて、哭(な)き泣(いさ)つる声、行路(みち)に満てり、乃(すなは)ち耕夫(たがやすもの)は耜(すき)を止め、舂女(つきめ)は杵(きおと)せず。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)