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燗銅壺
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かんどうこ
ふりがな文庫
“
燗銅壺
(
かんどうこ
)” の例文
折から長火鉢のわきへ出してあったお重箱の
煮〆
(
にしめ
)
をひろげて、猫板に乗せてあった一本まで、
燗銅壺
(
かんどうこ
)
に這入っております。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
観音様の中店の「
燗銅壺
(
かんどうこ
)
」といった料理店で夜食をしながら、師匠は少し言葉を改め
幕末維新懐古談:26 店初まっての大作をしたはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
「あとも、
燗銅壺
(
かんどうこ
)
についておる。では、そちの手酌にまかせて」と、膳ぐるみ、押しやって
無宿人国記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
お蔦の好きなかくやの
新香
(
しんこ
)
も刻んでおいたし、茶棚には銚子も二本並べてあって、首を
抓
(
つま
)
んで
燗銅壺
(
かんどうこ
)
に入れさえすれば、赤い座蒲団に坐ったきりで、そのまま、寝酒を
酌
(
く
)
むばかりに
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
きゅうっと、
伊達巻
(
だてまき
)
を鳴らしながらまた、明りの輪の中へ来て坐った。そして露八が支度しておいた銚子を
燗銅壺
(
かんどうこ
)
へ入れ、それの
燗
(
つ
)
く間を、わざとらしく、
鬢
(
びん
)
の毛を掻き上げている。
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
長火鉢には鶴吉より年上らしい四十前後の
大年増
(
おおどしま
)
が、しどけない
伊達巻
(
だてまき
)
に丹前をひっかけ、
燗銅壺
(
かんどうこ
)
に入れるばかりの銚子を猫板にのせ、
寝白粉
(
ねおしろい
)
をつけて待っているといったふうな家庭でありました。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
燗
漢検1級
部首:⽕
16画
銅
常用漢字
小5
部首:⾦
14画
壺
漢検準1級
部首:⼠
12画
“燗”で始まる語句
燗
燗徳利
燗番
燗鍋
燗酒
燗瓶
燗冷
燗場
燗部屋