“熊檮”の読み方と例文
読み方割合
くまがし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
武士の中に巨勢こせ熊檮くまがしなる者、一九七きもふとき男にて、人々我があときて来れとて、一九八板敷いたじきをあららかに踏みて進みゆく。ちりは一寸ばかり積りたり。
武士のなかに巨勢こせ熊檮くまがしという大胆な男がいたが、「御一同、私のあとについておいでなされ」というと、板のをあらあらしく踏みならして、先に進んで行った。
熊檮くまがし、女にむかひて、国のかみの召しつるぞ、急ぎまゐれといへど、こたへもせであるを、近く進みてとらふとせしに、たちまち地も裂くるばかりの二〇一霹靂はたたがみ鳴響なりひびくに、許多あまたの人ぐるひまもなくてそこに倒る。