灰吹はひふき)” の例文
かけはしちんで、はるかにポン/\とおる。へーい、と母家おもやから女中ぢよちうくと、……たれない。いけうめ小座敷こざしきで、トーンと灰吹はひふきたゝおとがする、むすめくと、……かげえない。
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
旅籠屋はたごやでうんと酒を呑んで寢たと見せかけて、酒を灰吹はひふきに捨て、新宿へ遊びに行くことにして、駕籠を飛ばして下谷の長者町に歸り、人を殺して曉方までに淀橋の叶屋かなふやへ、また駕籠で戻つたのだ
銭形平次捕物控:311 鬼女 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
灰吹はひふきふただ。——流れないのが可怪をかしいな」