瀟洒あつさり)” の例文
勿論一人一人を仔細しさいに観るならおの/\の身分や趣味がちがまゝに優劣はあらうが、概して瀟洒あつさり都雅みやびであることは国人の及ぶ所で無からう。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
勿論一人一人を仔細に觀るなら各〻の身分や趣味が異ふ儘に優劣はあらうが、概して瀟洒あつさり都雅みやびであることは他國人の及ぶ所で無からう。
巴里の旅窓より (旧字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
世間は気次第で忌〻しくも面白くもなるもの故、出来るだけは卑劣けちさびを根性に着けず瀟洒あつさりと世を奇麗に渡りさへすれば其で好いは、と云ひさしてぐいと仰飲あふぎ、後は芝居の噂やら弟子共が行状みもちの噂
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
瀟洒あつさりとして美味うま夕飯ゆふめしであつた。ツウルの野菜料理と云へば土地の人が酒の味と共に誇る所ださうである。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
正面には四階しがいとも御納戸おなんど色と白とで瀟洒あつさりとした模様が施してある。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)