こき)” の例文
短いひとえの衣にも、白を好むものが北へ行くほど多い。黒の半臂はっぴを一様にその上に着て、野路を群れて行くさまは絵であった。下の裳にも今は紅を厭うて、こき山吹に染めた若い女が多かった。
雪国の春 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
その香故にその花故に人は老を泣きぬ泣かれぬこき紅椿べにつばき
短歌 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)