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溽熱
読み方 | 割合 |
むしあつ | 50.0% |
むしあつさ | 50.0% |
渠はこの
惨憺さと
溽熱さとに
面を
皺めつつ、手荷物の
鞄の
中より何やらん
取出して、
忙々立去らむとしたりしが、たちまち左右を
顧て
観音丸は船体
小にして、下等室は
僅に三十余人を
容れて
肩摩すべく、
甲板は百人を
居きて
余あるべし。されば船室よりは
甲板こそ乗客を置くべき所にして、下等室は一個の
溽熱き
窖廩に過ぎざるなり。
甲板より
帰来れる一個の学生は、
室に
入るよりその
溽熱に
辟易して