“溽熱”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
むしあつ50.0%
むしあつさ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かれはこの惨憺みじめさと溽熱むしあつさとにおもてしわめつつ、手荷物のかばんうちより何やらん取出とりいだして、忙々いそがわしく立去らむとしたりしが、たちまち左右をかえりみ
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
観音丸かんのんまるは船体しょうにして、下等室はわずかに三十余人をれて肩摩けんますべく、甲板デッキは百人をきてあまりあるべし。されば船室よりは甲板デッキこそ乗客を置くべき所にして、下等室は一個の溽熱むしあつ窖廩あなぐらに過ぎざるなり。
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
甲板デッキより帰来かえりきたれる一個の学生は、しつるよりその溽熱むしあつさ辟易へきえきして
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)