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溽熱
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むしあつ
ふりがな文庫
“
溽熱
(
むしあつ
)” の例文
渠
(
かれ
)
はこの
惨憺
(
みじめ
)
さと
溽熱
(
むしあつ
)
さとに
面
(
おもて
)
を
皺
(
しわ
)
めつつ、手荷物の
鞄
(
かばん
)
の
中
(
うち
)
より何やらん
取出
(
とりいだ
)
して、
忙々
(
いそがわしく
)
立去らむとしたりしが、たちまち左右を
顧
(
かえりみ
)
て
取舵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
観音丸
(
かんのんまる
)
は船体
小
(
しょう
)
にして、下等室は
僅
(
わずか
)
に三十余人を
容
(
い
)
れて
肩摩
(
けんま
)
すべく、
甲板
(
デッキ
)
は百人を
居
(
お
)
きて
余
(
あまり
)
あるべし。されば船室よりは
甲板
(
デッキ
)
こそ乗客を置くべき所にして、下等室は一個の
溽熱
(
むしあつ
)
き
窖廩
(
あなぐら
)
に過ぎざるなり。
取舵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
溽
漢検1級
部首:⽔
13画
熱
常用漢字
小4
部首:⽕
15画
“溽”で始まる語句
溽暑蒸濁