だまり)” の例文
普通の住居を医院らしく使うのでしたから、診察室、患者だまりなどを取ると狭くなるので、薬局だけは掛出しにしてありました。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
浴しをはつて榛軒は犢鼻褌とくびこんを著け、跳躍して病人だまりの間を過ぎ、書斎に入つた。上原も亦主人に倣つて、こんを著け、跳躍して溜の間に入つた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
赤帽だまりで昼飯を食べていた伝さんのところへ、降車口の改札係の宇利うり氏が、ひょっこりやって来て、いきなり云った。
三の字旅行会 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)