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湧然
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ゆうぜん
ふりがな文庫
“
湧然
(
ゆうぜん
)” の例文
そのうちに、おのずから
湧然
(
ゆうぜん
)
として味がわかってくる。そういうやり方が、先生と一座していると、自然にうつってくるのであった。
露伴先生の思い出
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
それとともにお艶に対する新しい憐憫が
湧然
(
ゆうぜん
)
とこころをひたして、眼頭おのずから熱しきたるのを禁じ得なかった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
そして自意識がそのように満足した時にのみ人の心に
湧然
(
ゆうぜん
)
と起こって来る一種の愛情——すべての悲劇的運命の中に生死を
賭
(
と
)
して真剣に生きている人々
青銅の基督:――一名南蛮鋳物師の死――
(新字新仮名)
/
長与善郎
(著)
ありがたい、もったいない、すまない、という感謝報恩の心は、
湧然
(
ゆうぜん
)
として、ほとばしり出るのです。
般若心経講義
(新字新仮名)
/
高神覚昇
(著)
暗い暗い、気味悪く冷たい、吐く気息も切ない、
混沌迷瞑
(
こんとんめいめい
)
、漠として極むべからざる雰囲気の中において、あるとき、ある処に、光明を包んだ、
艶
(
つや
)
消しの黄金色の紅が
湧然
(
ゆうぜん
)
として輝いた。
愛と認識との出発
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
▼ もっと見る
皆三を思ひ切り
罵倒
(
ばとう
)
してやり
度
(
た
)
い気持ちがお涌に
湧然
(
ゆうぜん
)
として来た。
蝙蝠
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
そしてその作品の構図を思いつくや否や、
楽想
(
がくそう
)
は
湧然
(
ゆうぜん
)
として
湧
(
わ
)
いてきた。数か月来貯水池にたまっていた水量が、堤防を破って一挙に流れ出すのにも似ていた。彼は一週間の間自分の室を出なかった。
ジャン・クリストフ:04 第二巻 朝
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
それを聞いたときに
湧然
(
ゆうぜん
)
と起こってくる気分、それに伴う連想などが、全部違っているのである。
松風の音
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
と忠相がひきとると、ふたりは
湧然
(
ゆうぜん
)
と声を合わせて笑って、切りおとすように泰軒がいった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
“湧然”の意味
《名詞》
水などが涌出すること。
声が沸き起こること。
(出典:Wiktionary)
湧
常用漢字
中学
部首:⽔
12画
然
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
“湧”で始まる語句
湧
湧出
湧上
湧起
湧立
湧水
湧返
湧井
湧井郷
湧金門