“清洌”の読み方と例文
読み方割合
せいれつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
娘は手水盥ちょうずだらいに、川から引いた清洌せいれつな水をみ、甲斐かいがいしく虎之助の洗面の世話をしながら、この付近が栗の名産地であることを語った。
内蔵允留守 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
私は昨日から非常なかわきをおぼえ、どんな悪水でも一滴得られたらと、それこそ、渇くような思いで地上の清洌せいれつな流れを瞼に思い浮かべた。
地底獣国 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
はりの上に板をならべ、南東の方向に面した祭壇に供物が盛りあげられている。さかきの代りには水松おんこの小枝を用い、白いご幣が、黒いほど濃い緑葉のなかに清洌せいれつな対照であった。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)