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海老錠
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えびぢやう
ふりがな文庫
“
海老錠
(
えびぢやう
)” の例文
牢屋のやうな恐ろしく嚴重な格子戸に、大一番の
海老錠
(
えびぢやう
)
をおろして、薄暗い六疊ほどの部屋の中には、何やら黒いものが
蠢
(
うご
)
めきます。
銭形平次捕物控:208 青銭と鍵
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
海老錠
(
えびぢやう
)
のおりた
本殿
(
ほんでん
)
の扉が向ふの方に見えて、薄暗い中から八寸ぐらゐの鏡が
外面
(
そと
)
の光線を反射してゐた。扉の
金具
(
かなぐ
)
も黄色く光つて、其の前の
八足
(
やつあし
)
には
瓶子
(
へいし
)
が二つ靜かに
載
(
の
)
つてゐた。
東光院
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
「
戌刻
(
いつゝ
)
(八時)には潜りの大
海老錠
(
えびぢやう
)
をおろします。それから先は私が開けにかゝらなければ、外からは入れないことになつてをります」
銭形平次捕物控:238 恋患ひ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
さう言ひながら、大一番の
海老錠
(
えびぢやう
)
の穴に鍵を差し込みました。が、鍵は錠の中に入つたまゝ右にも左にも動かうとはしなかつたのです。
銭形平次捕物控:330 江戸の夜光石
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
廊下の出口——母屋への通ひ路ですが——其處には外から
海老錠
(
えびぢやう
)
をおろさせ、鍵は下女のお吉が預つて居ります。
銭形平次捕物控:216 邪恋の償ひ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
「總領の吉之助の入つてゐる座敷牢の
海老錠
(
えびぢやう
)
と、この土藏の板戸の錠は、同じ鍵を使つてゐるさうです」
銭形平次捕物控:247 女御用聞き
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
何んとも言はない平次の氣持を
測
(
はか
)
り兼ねたものか、途中から引つ返した樣子、聖天樣の入口の
海老錠
(
えびぢやう
)
をあけたときは、平次と主人とたつた二人きりになつて居りました。
銭形平次捕物控:330 江戸の夜光石
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
海老錠
(
えびぢやう
)
がすつかり
錆
(
さび
)
ついて、お勢が持つて來てくれた鍵を差し込んでも廻らうともしません。
銭形平次捕物控:163 閉された庭
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
欅
(
けやき
)
の厚板で組んだ、恐ろしく巖乘なもので、大一番の
海老錠
(
えびぢやう
)
を卸してありますが、覗いて見るとよく底が見えて、穴のあいた小錢が五六枚あるだけ、何の變哲もありません。
銭形平次捕物控:034 謎の鍵穴
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
一度、その入れ換へた鍵を、戻す暇がなく
海老錠
(
えびぢやう
)
に合はなくてひと騷ぎをしましたが、主人の手から受取つて爺やの與八に渡すとき、お輝は自分の持つて居る眞物と
摺
(
す
)
り變へたのでした。
銭形平次捕物控:330 江戸の夜光石
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「え、念のために開けて見ようとすると、
海老錠
(
えびぢやう
)
が拔けてゐましたよ」
銭形平次捕物控:102 金蔵の行方
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
もし、その間から例外を求めたとしたら、座敷牢に入つてゐる、總領の吉之助だけ、これは、格子の外の素晴らしい
海老錠
(
えびぢやう
)
を見ただけでも、外へ出られなかつたことは明らかで、その海老錠の鍵は
銭形平次捕物控:247 女御用聞き
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
形ばかりですが錆び付いた中形の
海老錠
(
えびぢやう
)
がおりて居ります。
銭形平次捕物控:042 庚申横町
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
海
常用漢字
小2
部首:⽔
9画
老
常用漢字
小4
部首:⽼
6画
錠
常用漢字
中学
部首:⾦
16画
“海老”で始まる語句
海老
海老茶
海老蔵
海老床
海老茶袴
海老茶色
海老責
海老屋
海老鞘
海老色